2020年5月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
フォト
無料ブログはココログ

撮影機材

2012年4月 4日 (水)

旧型ヨンニッパ

Mugid

淡路デジタルさんのご厚意で、Canon EF400mm F2.8Lをお借りして、憧れの野鳥「ムギマキ」の撮影にチャレンジしてきました。

この時期に「ムギマキ」それも成鳥オスの美しい個体と出会えるのは、僕としては本当に夢か幻かというほどのチャンス。そして、スポーツや野鳥を撮影をするカメラマンにとっては、ヨンニッパ(400mm F2.8)といえば憧れのレンズ。

憧れのレンズで憧れの野鳥撮影、まさに心躍るひとときでした。

最近、キャノンの大口径超望遠レンズが大幅に一新されて、前モデルが中古市場に比較的多く出回るようになったとはいえ、まだまだヨンニッパは高価という感があります。

しかし、IS(手ぶれ補正機能)付でない2世代前のレンズは旧型という感が強く、今ではぐっと価格も下がって手に入れやすい価格帯になっています。

400ミリで被写体の魅力をぐっと引き寄せ、シャープで色乗りの良い画像を手に入れたいと感じているカメラマンにとっては、高嶺の花だったヨンニッパが現実味のある価格となって購入の検討対象となりますね。

このIS機能未搭載レンズ、あくまでも個人の主観によるものですが、キレとボケのメリハリが素晴らしいレンズだと思います。事実、撮影した画像の質としては、カリカリにシャープなIS付よりも好みだというカメラマンも多いようです。

因に、キャノンが現行のIS機能付き最新レンズに付けた新品価格は¥1,250,,000ですので、今回お借りした旧ヨンニッパ( EF400mm F2.8L)の中古価格約30万は文句無くお買い得。

40028

外観は前オーナーが結構使い倒した感のあるもので、おそらく野鳥撮影のフィールドで活躍したものと思われます。迷彩柄のテープがレンズフードに張ってあります。どのみちこの手のレンズは野外でラフな使用となるのでこれぐらいの擦れや禿があったほうがさりげなくカッコいいでしょう。

さて肝心のムギマキはというと、予め情報を頂いていたので直ぐに出会えましたが、出没する場所は背景が雑然とした林の中。木漏れ日が射してコントラストが強く露出に迷う難しい状況でしたが早速三脚をセットして撮影にかかりました。

スリックのカーボン三脚にテレバランスという雲台の組み合わせで、雲台は殆ど固定せずブラブラの状態にして機動性重視。時には三脚を閉じて一脚のようにして撮影ポイントをアジャストしつつブレを止めるのが僕のスタイル。

むやみに感度を上げたり絞ったりすると折角のこのレンズの美味しいところがスポイルされるので感度はISO400まで、解放からひと絞りまでのところで撮影を続けました。

Mugiweb

上の画像のように、うるさいバックも解放値F2.8の奇麗なボケのお陰でただの証拠写真以上の画像がものに出来ました。

撮影直前に補食した蛾の鱗粉が付く髭までちゃんと解像しているのには驚きです。(Web画像では判り辛いかも知れませんが)
大幅クロッピングでも図鑑クオリティに堪えられそうです。

Mugiwebb

このレンズを持ち込んでやっと狙いに近いカットが撮れたように思います。

秋の渡りのシーズン本番に、黄葉する樹の実の下でホバリングするムギマキの愛くるしいベストショットをものにしたいのなら、このレンズ以外の選択肢は無いのかも知れません。

僕に500ミリF4.0という恋女房がいなかったら触手が動くところでしょうが、正妻と魅力的な愛人とを同時に持つ体力も財力も無い身では、ほんの束の間の浮気で終わることになりそうです。

さて、このレンズは先に記した「中古デジタルカメラ販売の淡路デジタル」さんのサイトで詳しく確認することが出来ます。

その他の中古デジタルカメラ機材の販売について興味ある方は要チェックですよ。

************************************************************

2011年6月26日 (日)

アオリレンズってなに?

Tseajpg

観た目、何やら、通好みのフォルム。

「ティルト・シフト」といった特殊な撮影操作を得る為のCanon一眼レフ用レンズです。

レンズ光軸を平行移動させて画像変形を修正する「シフト」。
レンズ光軸とフイルム面の垂直関係を崩してピントの合う範囲をコントロールする「ティルト」。
興味のない人には「なんのこっちゃ?」という世界。

本来、これらの操作は「アオリ」と総称されて蛇腹の付いた大判のカメラを使用する必要がありました。それを機動力のある一眼レフカメラのレンズで実現させたものがこのTS-Eレンズです。

TS-Eレンズのラインナップは17mm、24mm、45mm、90mmの4種類。

このレンズ、焦点距離24mmF3.5は赤い鉢巻きの EF-Lレンズなのでルックスはクールです。

格好だけではなく、建築写真や料理写真でもデジタル一眼レフカメラでお仕事を、という者にとっては是非とも一つは持っておきたい便利なレンズです。

1d0o3059

本が好きな僕などは、ブログ紹介の写真撮影などにこんな撮り方が出来ます。つまり、絞り込まずに表紙の装丁の全面にピントを合わすことが出来るのです。

最近はカメラバッグにそっと忍ばせているハイ・アマチュアも結構あるようで、他人とはひと味違う作品を目指すカメラマンの間では静かに愛用者を増やしているレンズなのだそうです。

しかし、中古レンズは出回り難いようですし、あったとしても結構な価格ですので、これらのレンズが僕のカメラバッグに収まるのにはもう少し後になりそうです。

これらの中古レンズや中古デジタルカメラに興味のある方は(有)淡路デジタルのサイトを覗いてみてください。

思いがけず、探していたものがお手頃価格で見つかるかも。

Tse7d

2010年1月14日 (木)

さすが、ロクヨンの威力

6001

淡路デジタルさんのご厚意で、野鳥撮影には是非とも用意したいレンズ、600ミリF4を貸し出して頂きました。

僕の野鳥撮影のメインレンズは500ミリF4なのですが、小さな鳥や警戒心の強い猛禽などを狙うには、やはり焦点距離がやや短いという感じは否めません。

この100ミリの差を経験と腕でカバーできるカメラマンなら「機動性とキレ味の500ミリ」で正解なのでしょうが、そう言い切る自信がここ数週間で無くなりました。

遠い、暗い、速いの難題を課して悠然と飛ぶ魅力的な猛禽相手に、なりふり、プライド、そんなの関係ない!(すでに古いなぁ)やはり機材に頼るしかないか、と。

今回はどうしても少しでも長く記録しておきたい被写体なので、出来るだけストレスを与えずに自然な姿を狙いたいので特にお願いをして貸し出してもらいました。

結構な使用感のあるレンズケースを開けると、大事に使われていたらしく殆ど傷のないきれいなレンズボディー。使い倒して傷が目立つ僕の500ミリと大違い。しかし威風堂々、実際にカメラ装着で計量するとほぼ8キロありました。

下の写真手前からキャノンEFレンズの300ミリ、500ミリ、600ミリ。さすがに300ミリはコンパクトですが、素人目には500ミリと600ミリの差はそれほどない感じ。こっそり取り替えても女房殿には気付かれないかも。

6006

下の画像は定点の同じ三脚座に据えて撮った愛犬ココちゃん。大雑把な比較ですが、上が500ミリ、下が600ミリの画像です。比率でこれだけの差が出ます。(しかし、けったいな顔の犬やなぁ)

6002

6003


その野鳥撮影の為にあるような白い600ミリを車に積みこんで、実践試写をするべくマイ・フィールドに出向きました。今回はトビモノを撮るシーンがメインとなりますので取り敢えず飛ぶ野鳥でテスト。

ちょうど都合よく、空抜けで不規則にホバリングしてくれるミサゴがやってきました。撮り始めからの6コマ程の連写全てにピントが来ています。やはり鳥との距離100ミリのアドバンテージはオートフォーカス機能にもかなり有利に働くようです。

下の画像は1.4倍のエクステンダー装着でノートリミング、カメラはEOS-7D。実質1,300ミリの世界ですが、高曇りの好条件とも相まってご覧の通り何の問題も無し。

Misago1jpg

ググッと思い切ってトリミングをしても、目にもピントが来ていますね、EF600ミリ恐るべし。

Misago2

自分の目と腕を基本的に信用しない僕は、どんなシーンでもオートフォーカス頼みなので、これは本当に有り難いレンズとカメラの組み合わせです。

サイズと重量面で取り扱いに難があるとはいえ、これはむしろ野鳥撮影を始めてまだ年数の浅い野鳥カメラマンにこそ使ってほしいレンズかも知れないとあらためて感じました。

また、IS機能(手ブレ補正)は有るにこしたことはないのですが、こと600ミリに関しては、どのみち三脚使用となるので、特には必要ないと感じました。(ごく一部には600ミリを手持ちで振り回す強者もいるそうですが)

ところが、この「鬼に金棒」というか「僕に大砲」の最終兵器を手にしたところ迄で運が尽きたか、借りてきて3〜4日経つというのに、未だ決定的なシャッターチャンスが訪れていません。(うう・・・、泣)

2009年9月 7日 (月)

白レンズの詰め合わせ

Imp

先週の前半に秋冬カタログ用のロケ撮影をしました。

夏休み明けの平日に、某テーマパークのお洒落な撮影スポットを女性とわんちゃんのモデルを伴っての撮影でした。

順調にイメージカットをこなして行くうちに、・・・ん、やけに快適な野外撮影だなぁ、と気が付いた瞬間に体から血の気が失せましたナ。

撮影ポイントへの移動は機材を最小限度に押さえ、クライアントさんにレフや小道具などを持ってもらったとしても結構大変なものです。

カメラをセットした三脚とドンケのカメラバッグだけだと軽快と思った筈だワ、レンズを詰め合わせたゼロのケースが見当たらないのです。

Zero

恥ずかしいのでスタッフに気付かれないように、トイレに行く振りをして思い当たる数カット先の撮影ポイントに戻ってみれば、やれやれ、鉢植えの観葉植物の陰で薄情な主人を健気に待ってくれてました。

こんな怪しい落とし物に誰かが気付いたとしても、薄気味悪くてさげて帰る人はいないとは思うけれど、もし無くしたら大変です。

ケースの中身と同じモノを現行品の新品で揃えるとしたら、エコカーを一台購入するのと同じくらいの出費となるはずです。
今の僕には到底、買いそろえることは出来ません。

僕は過去に二度もドンケのバッグをそのまま高速バスの手荷物棚に置き忘れて、翌日に気が付いて青くなったことがあります。二度ともバス会社の車庫で確認され、事なきを得ました。

その頃は、出始めのデジカメも高くてメインとサブ機、レンズ4本等など、無くせば卒倒ものでしたが助かりました。

確か以前、Nikonの双眼鏡を道ばたの街路樹にぶら下げたまま帰って、翌日ダメ元で探しに行って奇跡的に連れて帰ったことをブログに書いたこともありましたね。

不思議なことに、そんな超粗忽者の僕ですが未だに撮影機材で何処かに置き忘れて紛失してしまったものは1点もないのです。
いや、無くしたことさえ気付いていないだけかもしれませんが。

しかし、バカですねぇ〜。
ほんまにカメラで仕事しているの・・・、って?

Set

2009年5月22日 (金)

EF200mm F1.8の魔力

大口径単焦点とISズーム、二つの200ミリレンズ

Tesut


仕事でキャノン200ミリ単焦点F1.8を使用してポートレートを撮る機会がありました。

ポートレートはこのレンズの得意分野なのでしょう、モニターに映し出される画像がシャープでボケの綺麗なこと。サンニッパと比べてもかなり優位な印象。これ、あくまでも主観ですけれど。

「いけてるコ」のポートレートには違いないのですが、モデルはわんちゃん、若しくはわんちゃんの飼い主さんで、焦点距離が1.3倍となるデジカメですので35ミリ換算で260ミリ。ちょうど良い距離です。

過去にこれと同型のレンズは、先輩のカメラマンが(こちらは本物の女性モデル撮影用)所持していたものを借りて、暗い針葉樹林でちょこまかと動き回るキクイタダキの撮影用に使用したことがありました。

その時は、何と比重の重い金属の塊のようなレンズだなという印象がありました。当時所持していた300ミリF2.8や500ミリF4.5よりも感覚的に重い感じ。でも、あがって来たポジを見て、恐ろしくシャープな画像だと感じた記憶があります。

今回、このレンズが仕事の都合でたまたま手元にゆっくりと留まっていてくれるので、デジタルの画像で手持ちの場合の大口径単焦点レンズとIS(手ぶれ補正機構)ズームレンズの違いがどれほどなのか撮り比べてみました。

下の2点の画像、上が70〜200ミリIS USMで下が200ミリ単焦点レンズです。ざっとした思いつきの試し撮りですので、個人的な好みが入った、ちょっとした話題程度に捉えてください。

Is

F18

レンズの個体差やその他いろいろな要因もありそうですが、結果は思った以上に写りに差がありました。このWeb用にリサイズされた画像ではよく判らないと思いますが。逆に言えば必要としない者には撮るに足らない差異とも言えますが。

非常に乱暴なテストですが、二つのレンズが効果を発揮する室内のほぼ同じ位置から手持ちで何とかぶれない程度のシャッター速度、カメラは同設定のEOS-1Dマーク2で絞りF3.2で撮り比べています。ISO感度400、絞り優先でF1.8は100分の1秒、ISは80分の1秒。

下の単焦点F1.8の方がシャープさ、色乗り、背景のぼけ具合など当然といえば当然ですが、明らかに画像に優位性が確認されます。仕事用に使用しているナナオのモニターでは、嫌になるくらい画像の差は歴然です。

勿論、優れているからといっておいそれと買えるような金額ではありません。因にF1.8は既にモデルチェンジして現行のIS付きF2.0がカタログ価格で85万円!その最新のレンズはどんなに凄いのか知りたい気もしますね。しかし、欲しくなっても購入は絶対無理!!

Lレンズといわれる70〜200ミリIS USMも素晴らしいレンズと評価され、プロのカメラマンやハイアマチュアの間では必須アイテムとなっているものなのですが、結論から言えば値段に差がないなら大口径の方を迷わず選びます。
「わかってるワィ!」という声が聞こえそうです。

多分、特殊な状況では明らかにこのレンズにしか写し撮れない世界、領域があるのだと思いますが、貧乏性な僕などは、たかが200mmレンズのオーバースペック領域にそんな大金は払えないというのが正直なところです。

ということで、仕事のついでに時々はこっそり使わせて頂くことにしましょ。いいじゃないですか、減るものでもないし・・・。Nさん、Mさん、よろしくネ。

2009年2月 4日 (水)

相棒、ニコン・モナーク

忘れ物をして、大慌てをしている夢を見ることがよくあります。

Monaku

野鳥撮影をしていて、雨が降り出したので投宿している旅館に駆け込み、ホッと一息ついて眠り込みました。どれくらい時間が経ったのか、ふとカメラを三脚に付けたまま現場に置き忘れて来ていることに気がつき飛び起きました。

大慌てで機材を回収に出かけようとしたのですが、どういうわけか靴を脱いだ場所が分からない、思い出せない。撮影機材より奮発して買ったアシックスのランニングシューズの方が気がかりというのも奇妙な話でした。

それもそのはず、これは昨日の夢の話です。ジタバタしているうちに目が覚めて「あ〜、夢でよかった!」
僕の場合、こんな忘れ物の話は夢でなくても現実によく有るのです。

淡路島女子駅伝の撮影でゴール地点の南淡路に行った時のことです。トップで駆け込んでくるアンカーの姿を狙う為に、カメラと双眼鏡を持って撮影に臨んだのですが、カメラを忘れないようにと留意するあまり双眼鏡を現場に忘れ、なんと気がついたのは次の日の朝でした。

何せ、その双眼鏡,ニコン・モナークは野鳥撮影や鳥見のときの必需品で、山での乱暴な使用にも良く耐えてくれ、コストパフォーマンスとハンドリングに優れ、永く良き相棒となってくれています。

前日のお昼過ぎに撮影を終えて、国道沿いの何処かに置き忘れたのならおそらく、もうないだろうなぁと思いつつ、それでも一縷の望みにすがり、ダメ元で高速道路を飛ばして昨日の場所に向かいました。

当然ですが、撮影をしていた道ばたの縁石のあたりには気配はなく、小1時間かけて南淡路まで見つかる望みの薄い落とし物を未練たらしく探しに来た自分を後悔しました。何せ淡路島の高速道路料金は恐ろしく高いのです。

仕方なく諦めて、スズカケ並木の道路をUターンして戻ろうとした時、ふと街路樹の根元の枝に視線が止まりました。

そこには見慣れたニコン・モナークが。
こんな忘れん坊で薄情な僕が迎えに来るのを、心細く待つようにぶら下がっていました。