夏の夢、再度。
美しい鳥の名前はアカショウビン。
鳥好きの誰もが憧れるという人気ナンバーワンの夏の渡り鳥です。
この鳥に会いたいのなら5月にそこに行けば、というほどバーダーの間では有名な山陰地方のブナの森。
以前、未だそれほどそのブナの森が騒々しくない頃によく訪れたものでしたが、最近はネットなどの情報で駆けつけるバーダーやカメラマンが多くなり、ここ数年は敬遠して行ってませんでした。
思えば、過去のブログ記事に書いたあの頃からはすでに5、6年経過しています。
あの夏の夢のような出来事などはもう二度と無いな、と思っていましたが、今年はさらに輪をかけて面白い事になっているよ、との情報を頂きました。
で、複数の鳥見仲間から、そんな夢のようなチャンスがあれば是非案内してほしいという要望もあったので、都合のつくお二人のゲストと一緒に出かけてみることにしました。
現地について驚きました。
駐車場から溢れた車の殆どが遠方からの他府県ナンバーで、平日だというのに大勢のバーダーやカメラマンで既に賑わっていました。
無理も無いですねぇ、出会うのも稀な可愛い野鳥たちが、普通に間近に見られて、その上に写真があっさり撮れてしまうのですから。
現地で知り合った某氏などは、世界中フクロウ類を求めて撮影旅行をしたけれども、ここほどお気楽にそれも美しいロケーションで撮れるところは他に無いよぉ(関東弁)!と言いきりましたな。
上の写真、コノハズクがアカショウビンの営巣場所と目と鼻の先に営巣、さらに同じミミズクの仲間オオコノハズクが同じく数十メートルとはなれていない場所の巣箱に営巣して、ブナの樹の股で監視していました。
半径50メートル足らずのエリア内に、希少な3種の野鳥が時期を同じくして営巣するとは、通常ではあり得ないと思われた夢のネイチャーショウの再現となりました。
前回はブッポウソウがメンバー入りしていたのですがオオコノハズクとメンバーチェンジという事になりました。そのブッポウソウの巣穴を今回はアカショウビンが使用したので撮影には絶好の条件となりました。
前回は幸運にも5羽の巣立ちを観察出来ましたが、巣立ちの瞬間のまともな写真が無かったので、今回は撮影のチャンスだと、様々な情報から適当な巣立ち日のXデーを予想して宿泊予約を入れておきました。
7月末の休みを取った両日に、読みはズバリ的中いたしました!
(なんでこんな鋭い読みが仕事の儲けに活かされないのかねぇ)
上の写真はアカショウビンの一番ヒナと二番ヒナですが、これは午後5時を過ぎてのタイミングでしたので、この瞬間を撮れた人はごく少なかったように思います。
この日はどうやら3羽のヒナが巣立ったようです。
三番ヒナの写真は?
実は、食事と銭湯に入る為にその時はに山を下りてました。
このことから、アカショウビンは写真を撮る為の露出が足りないくらいの夕方からでも巣立ちをするのがわかりましたな。
失敗から学ぶことの方が多くて実りがあるということですね。
このテの写真は、最強の機材や場所の情報など、充分なお膳立てが有ったとしても、その瞬間に立ち会えてさらに満足出来る写真を撮れる幸運なカメラマンはそう多くありません。
なので、単独で大自然に分け入り、粘り強く独自な調査と観察を行い、時間をかけて成果を上げる野鳥写真家は、希少なコノハズクの赤色個体よりもさらに希少な存在かもしれません。
ともあれ、久しぶりのブナの森で大好きな野鳥たちとまた出会え、前回に顔なじみとなったカメラマンの方たちとも偶然に出会えました。次の機会があるのか無いのか、これだけはわかりませんね。
ブナの森にやってくる希少種の野鳥を観光資源として有効活用を望む管理者のご意見や野鳥写真家のT氏とのお話する機会もあって、なかなか意義深いひと夏になりました。
オマケ画像は、その日巣立ったお隣さんのコノハズクのヒナ。
この可愛さ、つい、チューリップの「心の旅」のワン・フレーズ ♪ポケットに詰め込んで、このまま連れ去りたい♪~のような気もちにさせますね。
(これ、絶対にいけないことですよ、法的にも厳重に罰せられます!)
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